こうした現代医学から見て奇跡的と思える事を起こせるのが自然治癒力なのですが、ではそれは一体どういうものなのでしょうか。

自然治癒力を一言で言えば、人間が持っている〝秩序を整える力〝という事が出来ます。身体に異常が起きれば、それを正常な形に戻そうとする力と言っていいでしょう。そうした力を人間が持っている事は疑いの余地の無い所ですが、これはまだ現代医学では解明されていません。

現代医学では、この場合は西洋医学と言っても言いのですが、神経の伝達やホルモンに関しては、目に見える臓器の世界ですから、西洋医学はかなり解明しています。免疫に関しても、恐らく半分位は解明して来ているでしょう。ところがもう一つの重要な要素である自然治癒力はまだ手付かずの状態です。

←帯津良一著書「帯津博士が提唱する〝心・食・気〝の三原則  自然治癒力」からご紹介させて頂きました。

☆昨年夏にご紹介しました安保徹著「免疫革命」の中にも興味深い一文があります。

「心の問題が大変重要」

医学研究においても医療の現場においても、もっと重視されなければいけない要素として、心の問題があると思います。

患者さんが病気にかかるプロセスにも、あるいは医者が治療をするプロセスにも、心の問題が最終的には非常に大きな比重を占めているのではないでしょうか。長年医療・医学の研究に携わるうちに、見に染みてそう感じるようになりました。

例えば患者の心の問題を考えてみましょう。個人の行動は、その人の思考方法で決まります。ある患者がやたらに無理をしたり、やたらに楽な生き方をして病気になっているという事は、つまりその病気の原因は、そう言う行動をするようにその人を導いた心のあり方に繋がっているのです。

となれば、逆に適切な心構えを持ち、それを反映した日常生活を送る事で健康になる事も出来るのです。結局の所、心が極端にぶれてしまっていると、身体の方も破綻をきたしてしまうのです。