その日、その時が「一年で最高の一日である」と心に刻め。

ラルフ・ワルド・エマーソン（思想家/アメリカ）

エマーソンは、その日、つまり今日という日が一年で最高の日と思えと言うが、その意味するところは、今日という日を最高の日として生き抜けということだろう。

一年というより一生ということだ。これは言うのは簡単だが、本当に実践しようと思うと難しい。よほどの覚悟と訓練、修養がいるほどだ。

私達にできることは、人生の目標を立て、計画を立て、今日という日がいかに貴重な日であるかを自分にわからせるしかない。

一生は長いようだが計画を立てると意外に短いのがわかり、一日も無駄にすることはできない。

死ぬほどの病気をした人は、平凡に思えた一日一日のその貴重さを知るだろう。

かつて日本でも、葉隠れのような武士達は、朝起きると「今日このように死ぬ」ということを思うという一人訓練をし、覚悟を持って門を出たという。悔いが残らぬ武士らしく生き抜くという姿勢だ。

ここまで大げさにしなくても、やはりこの一日が人生最高の日と思えるように、朝に誓いの言葉や人生目標を確認し、今日を精一杯生き抜き、人生を大いに楽しむぞと、自分に言い聞かせて行きたいものだ。

←遠越  段  著書「心に火をつける言葉」の「Ⅲ信念」からご紹介させて頂きました。