有名人姓名判断のブログ

今話題の有名人の運勢を古神道由来の数霊術姓名判断にて占ってみたいと思います。

種が保存されたのはMHC(主要組織適合抗原)のお陰!


なぜMHCが個人間で移植の拒絶を起こす程に多様化したのでしょうか。それは種としての生存のためではないかと考えられます。生物の歴史上様々な脅威、つまり微生物やその毒、その他の外来抗原にさらされて、その集団が絶滅の危機に見舞われることが類纂にありました。恐らくそうした脅威によって、絶滅した種も沢山あった事でしょう。ところが哺乳動物になると、MHCの多様化が集中的に起こっている。哺乳動物というのは、そもそも体力的には脆弱な生き物です。ですから種として生き延びる戦略としてMHCを多様化し、其々の危険な外来抗原に対して強い個体と弱い個体を造り出したのでしょう。

分かりやすい例を言えば、中世のヨーロッパで猛威をふるったペストです。ある一つの村でペストの感染が起こると、大体村の人口の4分の3までが死亡したと言います。ところがそれ程致死率の高い病気なのに、決して全滅はしませんでした。生き延びたのはペストに感染しながらも、症状が大きく出なかった人です。

病気の症状は、外来抗原に対する免疫反応の発現でもあります。それが異常に激しく起こると、高熱を出したり脳炎を起こしたりして、自らの生体にダメージを与えてしまいます。かといって免疫反応が弱すぎても、その抗原が与える害を体内にはびこらせてしまいます。つまり免疫反応は弱すぎても強すぎてもいけないのです。

だから抗原を程よく捕らえて、程よく免疫反応を起こすというのが治癒への道であり、疫病の流行の中で生き残る個体は、そういう「程よく捕らえる」MHCを持ち合わせていた個体です。そうやってMHCを多様化させることで、個人間で免疫反応の強さを変えることが出来、種としての生存・繁栄が図られたのです。

このMHCの多様化はネズミでも観察出来ますから、哺乳類の進化のかなり早い段階で起こったと考えられます。霊長類の中からヒトに進化したのは500万年前だと言われています。ところがこのMHCの多様化は、3000万年前に始まったと言われています。つまりヒトになる以前の原始霊長類のレベルどころか、霊長類よりもっと前から始まったのです。恐竜が絶滅したのは5000万年前ですが、その頃には哺乳類は出現していて、食虫動物(虫を食べる動物)、夜行動物として生きていました。

しかし害や毒のある食べ物を一つの種が皆で食べて皆で死んでしまっては、種として生存出来ません。だからそうやって生き延びて行く過程で、種として生存し続ける戦術として、抗原をくっ付けるタンパク質を哺乳類の身体が個体毎に変え始めました。だからこそ哺乳類は生き延びてヒトにまで進化してきたわけです。

しかしせっかく多様化したのに、今度は人間が勝手に移植を始めたから、多様化したタンパク分子が拒絶反応を起こしてしまっています。皮肉なことです。

←安保徹先生著書「免疫革命」から抜粋


これ等の説明の中で私が興味を引かれたのは次の点です。

「つまり免疫反応は弱すぎても強すぎてもいけないのです。だから抗原を程よく捕らえて、程よく免疫反応を起こすというのが、治癒への道であり、疫病の流行の中で生き残る個体は、そういう程よく捕らえるMHCを持ち合わせていた個体です」

この2年も続くコロナ禍を乗り越える秘訣が読み取れます。「何事も弱すぎず強すぎず、程よく捕らえる」という点です。多少意訳すれば「何事も離れ過ぎず付き過ぎず、丁度ほどよい道を行く」という中庸の道に通じる所があります。

長引くコロナ予防生活により、各ご家庭での夫婦間や親子間の精神的軋轢は如何ばかりかと拝察致します。また会社等でも上司や同僚との人間関係がギクシャクしている方がいらっしゃるかも知れません。

そんな時は「付き過ぎたり、離れ過ぎたりしてはいないか」と自らを省みて、お相手を違った角度から眺めて見ると新しい世界が開けることでしょう。