新しい免疫系の破綻で起きる病気もある!
ここまでは、顆粒球の過剰反応による生体の破綻、顆粒球増多による組織破壊で起きる病気の説明をしてきました。これらの病気の場合、交感神経緊張状態が背景にありますから、胸腺は縮まって顆粒球が増える、つまり古い免疫系にスイッチが入った状態で病気が起こっています。
では進化した免疫系の破綻によって起こる病というのはないのでしょうか?
やはりあります。それがアレルギー疾患です。アレルギーというのは、リンパ球の多い子供時代に圧倒的に多いものです。あるいは、リンパ球の多い体質の子供が大人になった時に起こしています。
よくアレルギー体質だからと言いますが、体質だけではやはり説明しきれません。なぜリンパ球が多いのか、その原因を考えてみる必要があるはずです。
第五章で解説するように、リンパ球は副交感神経支配下にあります。ですから、副交感神経を優位にすればリンパ球体質になります。その副交感神経優位が行き過ぎると、リンパ球が増えすぎてアレルギーが発症します。アレルギーの謎を解くにはそういう仕組みまで見通す必要があります。
ではなぜ副交感神経が過剰に優位になってしまっているのでしょうか。
一言で言えば、リラックスのし過ぎです。
リラックスとは何かと言えば、子供の場合は過保護です。
大人の場合は、運動不足と食べ過ぎです。
ストレスがあると、食べまくってストレスを発散するという経験は誰にでもあると思います。それはやはり、食べることが、一番手っ取り早く副交感神経を優位にする方法だからです。食べれば、原因を取り除かなくてもリラックス出来てしまうからです。
このような背景があって、リンパ球過剰になり、外来抗原に対する免疫の方が過剰な状態で発症する病気、それがアレルギー疾患です。
具体的には、アトピー性皮膚炎・気管支喘息・通年性鼻アレルギー・花粉症などがそうです。それから、ウイルス感染などを起こした時に、リンパ球が過剰反応を起こすカタル性の異常もこの種類です。
子供の時は、風邪を引くと大変な高熱を出して、重篤な症状に陥ることが結構あります。それが、だんだん年を取ると、熱もあまり上がらなくなります。これは、体内のリンパ球の多さの違いです。
リンパ球というのはウイルスと戦ってくれるものですが、たくさんあり過ぎると戦いが激しくなり過ぎて、過剰反応を起こします。すると炎症が激しくなり、尋常でない高熱が出てしまうのです。このため、風邪のたびに高熱を出す子供は、胸腺リンパ体質と呼ばれることがあります。
←新潟大学大学院 医学部教授 安保 徹 著書「免疫革命」の「第一章 病気の本当の原因」からご紹介させて頂きました。
☆上記の「大人の場合は、運動不足と食べ過ぎです」「ストレスがあると、食べまくってストレスを発散する」という箇所に着目しました。
私が、信越地方の年商100億円規模の建設不動産会社の社長に入社11年目でなった時は、業界の社長会議や懇親会に度々出席するようになりました。
社長になった年の忘年会・新年会などは8回全て出席しました。しかも、社長になったストレスからか、次々に出て来る宴会料理はどれもこれも美味しくて全部食べていました。
すると社長就任1年目の4月の会社の健康診断で引っ掛かり「高脂血症の疑いあり」ということで精密検査を受けることになりました。私は身長172cmで平均体重65kg位でしたが、気付かないうちに76kgにまでなっていました。
精密検査の結果、幸い身体には異常がなく食事制限と毎日の小まめな運動を指導されました。雪国ですので、車移動ばかりで殆ど歩かない日が多いのです。
それにしてもストレスから来る運動不足と食べ過ぎは恐いものだとしみじみ感じました😟
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