今までは、多くの病気が血行障害から起こっていることを説明して来ました。血行つまり血液の循環は、リラックスの神経である副交感神経の支配を受けています。ですから、やっぱり循環を良くするには身体を冷やさないこと、こまめに身体を動かすことが大切です。

身体を冷やさないためには、冷えた物を身体に入れないことも大切です。基本的に、冷たい物を飲んだり食べたりしない方がいいと思います。また勿論、冷房に当たり過ぎないと言ったことも大切です。

逆に、身体を温めることは積極的に行うべきです。運動をしたり入浴をしたりして、滞った血行を促進するようにして下さい。

元東京大学講師の西原克成先生は、冷蔵庫の発達で、いろんな食べ物が冷やされた状態で口に入ることが多くなったことが、様々な病気の原因になっていると主張しています。

冷蔵庫のない時代には、冷たい食べ物と言っても、せいぜい井戸で冷やしたスイカ位のものでした。ところが今は、ジュースは冷えている、コーラは冷えている、牛乳は冷えているし、コンビニに行けば、冬でもアイスクリームが買えます。冷えた食べ物であふれかえっています。

冷たい食べ物を口に入れると、口の中が冷えて食道が冷えて胃が冷えて、最後に腸が冷えます。食べ物の場合は胃に滞留して、ある程度の蠕動運動を経て腸に行くので、極端に冷たいまま腸に届くということはありませんが、液体は胃を通過してすぐに腸に到達してしまうので、冷たいジュースなどを飲むとすぐに腸が冷えるわけです。

すると、腸には巨大なリンパ組織があって、粘膜免疫を構成していますが、それが冷やされて上手く機能しなくなってしまい、病気になってしまうという仕組みです。

西原先生は、牛乳やジュースを飲む時は30分前に冷蔵庫から出して室温にならしておくようにと言っています。

冷たいビールは美味しいものですが、ギンギンに冷えていると腸を強く刺激します。敏感な人なら痛みを感じるかも知れません。

実はかなり危険な飲み物です。実際、西原先生は冷たいビールは口にしません。日本酒の燗酒を飲まれます。冷えたものを飲むと性格も荒々しくなると主張しておられます。納得出来る部分もあります。

というのも、身体が冷えているということは、交感神経緊張状態ですから、戦闘態勢です。よく映画で、渡世人は冷や酒を飲んで、敵対するヤクザに討ち入るわけですが、あれは中々理にかなっています。

交感神経緊張状態の極限は無我夢中、怖さ知らずの世界ですから、渡世人は冷や酒で自分を追い立てているのかも知れません。

←新潟大学大学院 医学部教授 安保 徹 著書「免疫革命」の「第六章 健康も病気も、すべて生き方にかかっている」からご紹介させて頂きました。

☆上記最後の方の「というのも、身体が冷えているということは、交感神経緊張状態ですから、戦闘態勢です」という箇所に着目しました。

冷や酒や冷たいビールを飲む→身体が冷えてくる→交感神経緊張状態→性格が荒々しくなる→戦闘態勢→夫婦喧嘩勃発ということですね。

冷や酒や冷たいビールを飲んだ後によく夫婦喧嘩するご家庭は、夫婦喧嘩の前に冷や酒や冷たいビールを飲んでいなかったかチェックする必要があります。

夫婦喧嘩した時は、事前に何を飲んだかをチェックする一覧表やカレンダーを冷蔵庫や壁に掲示しておくと、冷静な仲良し夫婦になれるかも😃🍒😃