誰にでも起きる脳の病気2
私がアミロイドβがアルツハイマー病の原因だとする仮説を信じない理由は、先に述べた「PET検査でアミロイドβの沈着があるのにボケていない人がいる」という以外に2つあります。それは
①アミロイドβの産生を促す遺伝子をマウスに作っても、これらのマウスはどんどんアミロイドβを作り出すだけで、アルツハイマー病患者が示すような脳萎縮や神経細胞死を示さないので、アミロイドβは神経細胞死の直接の原因とは考えられないのです。さらに
②最近アミロイドβを中和する新しい薬剤がいくつも開発されましたが、これらの中和抗体を試験的に投与してもアルツハイマー病患者の病状は一向に良くなりませんでした。新薬を用いた臨床治験は米国で何度も行われましたが、ことごとく失敗に終わっています。
つまりアミロイドβの沈着はアルツハイマー病に随伴する現象ではあるが、その根本原因ではないということです。
←山嶋哲盛博士著書「百年賢脳健康法・認知症が嫌なら油を変えよう!」から抜粋
山嶋先生はこの本の冒頭で「サラダ油から発生する神経毒のヒドロキシノネナ―ルが神経細胞を破壊して多くの脳障害を発症させています。症状は様々ですが、怒りっぽくてキレやすくなったり、うつ病や記憶障害を起こしたり、そして終には認知症も発症します」と記述されています。その「うつ病」については別項にて次のように掲示されています。
「我が国のうつ(病)の現状」
☆100万人以上が通院。生涯で15人に1人が発症。
☆自殺者は年間3万人(2014年時点)。新型のうつ病が若者に増加。
☆真面目で几帳面な人がなりやすい。
☆男性は仕事、女性は夫の浮気・子供の問題が契機。
☆抗うつ剤の副作用→口の乾き・ボーッとしてやる気が出ない・性欲の減退。
☆元気になった時が危ない!自殺や躁状態への移行。
「うつ病の診断基準」
☆明確な診断基準が無い→アンケートと顔つき・話し振りで主観的に診断せざるを得ない。
画像診断は出来ない。
「理由もなく悲しくなるか?」
「テレビや読書が楽しめるか?」
「集中力が続くか?」
「ふと消えてしまいたくなるか?」
☆深刻にならず、頑張りすぎず、気長に病気とつき合う。
ショッキングなニュースが続いている昨今ですが、私達の身近にも人知れず悩んでいる人がいるかも知れません。悩んでいる人への「頑張ろう!」は絶対に禁句です。さらに追い詰めてしまいます。話しを聞く時にはさりげなく相槌を打って聞き役に徹すること。スポーツ等で共に汗を流して爽快感を味わってもらうこと等々。その昔、精神神経科医師の知人から聞いたことを思い出しました。
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